雨に降られて嵐山・三船祭


毎年5月の第3日曜に開催される京都・嵐山の『三船祭』をご存知だろうか。車折神社の行事だけど、メインは何と言っても大堰川で行われる平安時代さながらの船遊び再現風景。あの憧れの竜頭鵜首も登場とあって見逃せない。
その祭りの中で、扇流しという儀式がある。十二単&振袖姿の「平成の姫君」が船上から色とりどりの扇を流す・・・という世にも優雅な儀式であるが、この「平成の姫君」は全国から一般公募するらしいのだ。選考方法は写真無しの書類審査とのことで、私にもチャンスがあるかも・・・と息巻いてダメもとで応募した。そして数日後に当選通知が送られてきたのは平成16年の春のことだった。

県外からの応募で『十二単の姫君』に選出されるとは考えていなかったので嬉しい反面焦った。ちょうど葵祭と同時期なので宿が取れるか微妙だったのだ。しかし、一生に一度のチャンスとあっては受けないわけにいかない。奇跡的に京都市中心部のホテルの空室を見つけて一泊二日で参加することになった。
5月16日、三船祭当日、天気・・・雨!!一応小雨決行とあったが、お世辞にも「小雨」じゃあないよなぁ・・・。結構ザーザー降っていた。それでも希望を捨てず、嵐電に揺られて目指すのは嵐山。意外にも嵐山に出向くのは初めてだった。一度は行きたいと思っていたけど、混雑が嫌でなかなか足が進まなかったのだ。嵐山の駅は非常に風情ある佇まいで、美空ひばり館に向かうと思われる中高年で賑わっていた。

渡月橋
雨に煙る渡月橋。風情ある光景でした。

三船祭の扇流しを主催するのは京都扇子団扇商工協同組合という団体である。5月1日の『扇の日・恋の日』キャンペーンの一環として毎年行っているらしい。応募の際、自己アピールが必要なのだが、私は普段から装束が好きなことなどをびっしりと書き綴った。それがよかったのかもしれない。
着付けなど準備の場所は嵐山の一流ホテル「嵐亭」。駅から徒歩10分くらいなので、渡月橋など嵐山の風景を堪能しながら向かった。数時間後に色とりどりの船が浮かぶであろう川を見ると、かなり増水している。ゴーゴーという水音がちょっと怖い。岸には早くも祭の準備をするために多くの人たちが集まっていた。雨に濡れた鵜首船もなかなか雅ではあるが。

雨と船装束スタンバイ
鮮やかな装束の人たちを乗せた船、こんなのが20隻ばかり遊覧したらさぞ華やかでしょうね。

ホテルに到着する頃、雨足は一層強くなっていた。傘を折り畳むとボトボト水滴が流れるくらい。それにしても嵐山らしいシックで優美な内装のホテルだ。こんな所で装束を着られるだけでも相当に嬉しい。
「平成の姫君」として行事に参加する女性は十二単2名、振袖10名。皆さんほとんどが近隣からの参加で、遠方は私と他1名だったと記憶している。(その人は千葉県だったかな?)
着付けの先生たちも到着し、いよいよ装束に着替える時がきた。色々な柄の振袖が並ぶ様も美しいけど、二領の女房装束がきれいに畳まれて置いてある様子も普段お目にかかれない光景である。二領のうち、どちらになるかはお任せだが、どちらでも結構である。

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